【薄毛のウソ】ストレスでAGAを発症するわけではないこれだけの理由
ストレスでハゲそう
一度くらいは聞いたことのある言葉じゃないでしょうか?
そのくらい、「ストレス」と「薄毛」は密接な関係があるように思われています。
しかしこれ、家族との急な死別など非常に強いストレスは別にして、あまり関係ないと考えて良さそうです。
もちろん、そう言い切るには理由があるんです。
ここでは、男性の薄毛のほとんどを占めるAGA(男性型脱毛症)の原因、自律神経と薄毛の関係、うつ病人口と薄毛人口の関係など、様々な側面からストレスで薄毛は発症するのか?を検証していきます。
なるべく根拠となるデータを引用してきました! ぜひ参考にしてください。
- 成人男性の薄毛の原因のほとんどはAGA(男性型脱毛症)
- ストレスが原因でAGA(男性型脱毛症)は発症しない
- 自律神経が乱れるとハゲる?
- うつ病を発症する人と薄毛の関係は?
- 脱毛でストレスの関与が疑われているのは円形脱毛症
- 薄毛・AGAを発症する原因はストレスではなくDHT
成人男性の薄毛の原因のほとんどはAGA(男性型脱毛症)
詳細は別記事を読んでもらいたいのですが、結論から言うと男性薄毛の原因のほとんどはAGA(男性型脱毛症)と考えてください。
関連記事:【根拠も提示】何故ハゲるのか分からない?男性薄毛の原因の多くはこれ!
アナタが額や頭頂部、またはその両方が徐々にハゲてきているなら、まずはAGAが疑われます。
薄毛の原因には他にも円形脱毛症などがありますが、これは後ほど見ていきましょう。
まずは圧倒的な数を占めるAGAとストレスの関係を見ていきます。
ストレスが原因でAGA(男性型脱毛症)は発症しない
薄毛に悩む人のなかでも圧倒的にAGAの割合が多いことが分かったところで、今度は「じゃあAGAの原因は何なのか?」という話です。
結論から言うと、AGAの原因は男性ホルモンであるDHT(ジヒドロテストステロン)によるもの。
そして、このDHTの活動性、受容体(アンドロゲンレセプター)の感受性は遺伝による影響を色濃く受けることも分かっています。
関連記事:【根拠も提示】男性薄毛の原因は生活習慣?遺伝?その対策は本当に正しい?
この辺の話はAGA治療の第一人者、東京メモリアルクリニック・平山の佐藤明男医師の発言にもある通りです。
そもそも、人はなぜ年齢とともに毛が抜け落ち、生えてこなくなるのか──。 生活習慣が不規則だから? 仕事や私生活など何らかのプレッシャーを抱え、ストレスを感じているから? など理由は諸説取り沙汰されるが、佐藤先生は一言でズバリと言い切った。 「遺伝です」
引用:https://emira-t.jp/special/6918/
ここまで言い切られると逆に清々しいですね
ええー、でもストレスで自律神経が乱れると薄毛になるって聞いたけど?
ストレスと薄毛の関係を調べるとこんな説明をしているサイトも多いですよね。
でもこれ、根拠のないことを堂々と書いているだけかもしれませんよ。 (育毛業界では本当に良くあることなんです・・・。)
というわけで、今度は自律神経と薄毛の関係を見ていきましょう。
自律神経が乱れるとハゲる?
自律神経について軽くおさらいしておきましょう。
自律神経には交感神経と副交感神経があり、それぞれバランスを取りながら主に活動と休息に関わっています。
これらは内蔵の動きにも大きな影響を持つことから、バランスが崩れた際には冷え性や胃腸の不調など様々な体の不調と関係すると言われています。
じゃあ、薄毛にも関係するかもしれないじゃん
自律神経の乱れと薄毛を結びつけた解説で出てくるのは、「交感神経優位になると血管が収縮し、頭皮の血流が低下、必要な栄養分が毛髪に届かなくなるから」なんてのがありますね。
でもこれ、全く見当違い。
元々頭皮の血行は良いことが分かっていますし、血行改善と薄毛の改善は何も結びつかないことが分かっているから。
関連記事:【正しい知識を!】頭皮の血行と薄毛は関係なし!本当に必要な対策とは?
確かに交感神経が過活動になれば血管が収縮するのは間違いありません。
でも、それと薄毛には何ら関係性がないということです。
また、帝京大学医学部付属病院泌尿器科長、堀江医師によると交感神経優位になると男性ホルモンの分泌量が低下するそう。
男性ホルモンが分泌するのは副交感神経が優位になっているとき。つまり、楽しい気分で、心地よさを感じたり、リラックスしているときに作られます。逆にストレスや緊張、イライラしているときには交感神経が優位になって男性ホルモンは出なくなってしまいます。 引用:http://www.nippon-shinyaku.co.jp/healthy/male_urinaryorgans/male_climacterium.html
ひょっとして交感神経優位の方が剥げにくいんじゃない?
まあ、そこまで単純ではないでしょうけど、交感神経優位と薄毛は全然結びつかないのです。
そもそも、頭皮の血行不良で毛が抜けるなら、ナゼ頭頂部や額の髪の毛だけが抜けるのでしょう?
ヒゲや眉毛、その他の体毛が一切影響を受けないのはおかしくないですか?
頭頂部や額の髪の毛だけが抜けるのはまさにAGAの症状。
そして、これらの部位の髪の毛だけが影響を受けるのは、これらの部位にDHTを受けるレセプターが存在するから
引用:https://www.francetop.com/aga/doctorcolumn/5/
このことからもストレスと薄毛の関係性は見いだせないのが現状です。
うつ病を発症する人と薄毛の関係は?
ストレスが誘引の1つとも言われるうつ病。
もしも、ストレスが原因で薄毛になるなら、うつ病を発症する人の数と薄毛の人の数にはある程度の関連が見られそうに思いませんか? (もちろん、うつ病の原因が全てストレスではありませんが)
アナタもご存知かもしれませんが、うつ病を発症する人の数は年々増加傾向にあります。
引用:http://medical.itp.ne.jp/iryou/utsubyou/
2011年度は一旦減りましたが、1996年から見ていくとどんどん増えていっているのが見て取れますね。
一方で、薄毛の人口推移はどうか? リーブ21が調査した「薄毛進行中の人口」を引用します。
西暦 | 男性人口(千人) | 薄毛人口(千人) | 薄毛率 |
---|---|---|---|
2008年 | 53,345 | 26,954 | 50.52% |
2010年 | 52,717 | 25,371 | 48.12% |
2013年 | 52,870 | 24,401 | 46.15% |
2017年 | 52,818 | 25,159 | 47.63% |
※ 参照:https://www.reve21.co.jp/files/2013/10/73d1dbbbd47e1ae3b9fdadc31b4b71c4.pdf
※ 参照:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000026.000024781.html
このデータから、2008年から2017年まで薄毛人口はほぼ横ばいということになります。
また、2017年度のAGAガイドラインの内容も引用してみましょう。
25 年前の本邦における男性型脱毛症の統計から,日本人男性の発症頻度は全年齢平均で約 30%と報告されている.この発症頻度は現在もほぼ同程度であり,20 代で約 10%,30 代で 20%,40 代で 30%,50代以降で 40 数%と年齢とともに高くなる. 引用:https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/AGA_GL2017.pdf
ガイドラインにもAGA人口が25年前から比べてほぼ横ばいであることが書かれています。
つまり、薄毛の人が増加しているってことはありません。
うつ病人口の増加は先のグラフの示すとおり。
もちろん、うつ病=ストレスではないので単純には比較できません。
が、それにしてもうつ病人口の推移と薄毛人口の推移に関連性が全然見られないことからもストレスと薄毛の関係性の低さが伺えるのではないでしょうか。
脱毛でストレスの関与が疑われているのは円形脱毛症
いわゆる10円ハゲのような症状が特徴ですね。
場合によっては、脱毛斑が広がったり複数の脱毛斑ができることも。
この円形脱毛症、原因の1つとしてストレスが考えられています。
「考えられています」というのは、まだ全容が解明されたわけではないから。
徳島県医師会のページを引用すると以下の通り。
円形脱毛症は頭髪が円形に抜けるよくある病気で、アトピー性皮膚炎や気管支ぜんそくの患者に生じやすいことが知られています。生まれ持った遺伝的体質に疲労、精神的ストレス、感染など何らかの環境因子が加わって脱毛すると考えられています。しかし、ストレスなどの誘因がはっきりしない人も多く、全容はまだ詳しく分かっていません。
引用:http://www2.tokushima.med.or.jp/?id=957:2015-08-25-05-30-54
直接の原因は自己免疫疾患(体を守るハズのリンパ球などが体の細胞を間違って攻撃してしまう疾患の総称)ではないか、とも言われています。
以下ウィキペディアの引用。
本来、体の防御機能であるCD8陽性Tリンパ球が毛根部分の自己抗原(おそらくメラニン関連の蛋白)に誤って攻撃してしまういわゆる自己免疫反応によって引き起こされる自己免疫疾患である。 引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%86%86%E5%BD%A2%E8%84%B1%E6%AF%9B%E7%97%87
「ストレスでハゲる」の代表的(?)疾患である円形脱毛症ですら、その原因はストレスとも言い切れないのです。
こうやって見ると、「ストレス」と「薄毛」ってほとんど結びつかないですね。
薄毛・AGAを発症する原因はストレスではなくDHT
薄毛とストレスの関係、いくつかの角度から見てみました。
いずれも、関係性を示唆するものではないのが分かるかと思います。
冒頭でも言った通り、薄毛となる原因のほとんどはAGA(男性型脱毛症)。
そして、AGAの原因はDHT(ジヒドロテストステロン)。
いくらストレスを溜めないようにしても、交感神経優位にならないように配慮しても、このDHTに対してアプローチしなければ薄毛は克服できません。
AGAは進行性、そして早いうちの治療が有利なことが分かっています。
私はずいぶん薄毛が進行してから治療を始めたのでミノタブを服用しないと髪の毛は生えない、と医師から言われました・・・。
関連記事: 【酸いも甘いも】ミノキシジルタブレット体験談!効果副作用感想を全部言うよ!
大切な時間とお金を有効に! 正しい知識で正しい薄毛治療を行ってくださいね!