40代頭頂部ハゲサラリーマンの薄毛クリニック奮闘記

自分は関係ないと思ってたのに・・・。次第に薄くなってきた頭頂部、気になる周りからの視線、帽子に頼る日々・・・。そんな40代頭頂部薄毛(AGA)サラリーマンが一念発起!AGAクリニックで薄毛改善を目指す奮闘体験記です!

【根拠も提示】男性薄毛の原因は生活習慣?遺伝?その対策は本当に正しい?

ハゲた男性

  • ハゲは遺伝するからどうしようもない
  • ハゲの改善には生活習慣の改善が大切?
  • 母方の祖父がハゲならハゲるって聞いた

薄毛と遺伝についてはまことしやかにいろんな噂が飛び交ってますよね?

噂が噂を呼んで結局何が正しいのかも良く分からなくなったり(汗)

ここでは、根拠を交えながら男性薄毛の原因とその詳細、生活習慣の関係、正しい薄毛対策について書いていきますよ。

女性の薄毛は原因が異なります。あくまで男性薄毛について、ということで読み進めてくださいね。

男性薄毛の原因のほとんどは遺伝の影響を受ける

遺伝子

えー、身も蓋もない話で申し訳ないですが、結論としては薄毛の原因はやっぱり遺伝の要素が大きいです><

そもそも男性の薄毛のほとんどはAGA(男性型脱毛)だと言われます。

以下AGAヘアクリニックからの引用文。

円形脱毛症など他にも抜け毛になる原因はありますが、男性の抜け毛の原因はAGAである場合がほとんどといわれています。日本人男性の約3人に1人がAGAなどの薄毛に悩んでいるといわれていますが、AGAは中高年だけではなく20代の若い人たちの間でも発症することがわかっています。 引用:https://agahairclinic.com/aga/about-aga011/

もちろん男性の薄毛=AGAではありませんが、

  • 頭頂部が薄くなってきた・・・
  • 額の生え際が後退してる・・・
  • それなのに、サイドや後ろの髪の毛はフサフサ・・・

こんな症状が出ていたらほぼAGAだと思って良いかと思います。 (逆にこれらの症状が当てはまらない薄毛なら病院の皮膚科で相談した方が良いでしょう)

なので、まずは「AGAとは何ぞや?」というお話からしていきます。

そもそもAGA(男性型脱毛症)とは?

AGAは髪の毛の成長期が極端に短くなり、太く長く成長する前に毛髪が抜け落ちてしまう状態。

聞いてるだけでも恐ろしいですね・・・

正常なら2~6年あるはずの髪の毛の成長期が数ヶ月~1年ほどまで短縮し退行期を迎えてしまいます。

AGAのヘアサイクルの違い

引用:https://www.gincli-aga.com/menu01/

何故そんなことが起こるのか?

原因となるのは男性ホルモン(テストステロン)から作られるDHT(ジヒドロテストステロン)という強力な男性ホルモン。

DHTの働き

引用:https://agahairclinic.com/aga/

血中のテストステロンは5α-還元酵素(5αリダクターゼ)と結びついてDHTへと変身。

このDHTは、髪の毛の成長を阻害するように働きかける脱毛因子 TGF-β(トランスフォーミング増殖因子ベータ)を生み出して発毛阻害をすることが分かっています。

なので、AGAの場合この「DHTを抑制する」っていうのが対策の1つとして重要になってきます。

DHTの活動を左右する2つの因子

AGAの進行を抑制するためにはDHTの働きを抑えることが重要。

では、このDHTの働きは何に影響されるのか? 大まかには次の2つが関係するとされます。

  1. 5α-還元酵素(5αリダクターゼ)の分泌量・活性
  2. 男性ホルモン受容体(アンドロゲンレセプター)の量・感受性
1.5α-還元酵素(5αリダクターゼ)の分泌量・活性

大まかには次の図をイメージしてください。

DHTの産生、アンドロゲンレセプターの働き

引用:https://www.angfa-store.jp/brand/br_lp_gene_kit

テストステロンは5αリダクターゼが関わることで初めてDHTへと置き換わります。

逆に言うと、テストステロンが多くても5αリダクターゼが少なければDHTは産生されずAGAも進行しないって話です。

なので、筋トレしてテストステロンが増えたからってハゲは進行しないんですね。

2.男性ホルモン受容体(アンドロゲンレセプター)の量・感受性

先程の図を見てもらうとDHTはアンドロゲンレセプターと結合して初めて脱毛因子(TGF-β)を生み出すことがわかりますよね?

なので、DHTが多く存在したとしてもアンドロゲンレセプターの量や感受性が低ければ脱毛因子は作られにくくなるってことにになります。

DHTの活動を左右する因子は遺伝によって受け継がれる

前置きが長くなりましたが・・・ ここでようやく遺伝のお話です(汗)

先までで、「5αリダクターゼの分泌量・活性」・「アンドロゲンレセプターの量・感受性」が重要という話をしました。

そう、この2つとも遺伝の影響を受けることが分かっているんです。

以下、紀尾井町クリニックという自家植毛専門クリニックの引用です。

5αリダクターゼの活性の高さは、父親母親にかかわらず『優性遺伝』で受け継がれます。 引用:http://old.nhtjapan.com/maga/old_03.html

こちらはAGAヘアクリニックからの引用。

アンドロゲンレセプターの感受性の高さを決める遺伝子情報は、母親から受け取るX染色体に存在します。そのためAGAは母方の遺伝が強く出るともいわれています。 引用:https://agahairclinic.com/times/usuge/article_004801

つまり、

  • 5αリダクターゼの活性の高さは父親・母親どちらからでも
  • アンドロゲンレセプターの感受性の高さは母親から

受け継ぐ可能性があるってことです。

母方の祖父がハゲてるから自分もハゲる?
このアンドロゲンレセプターの感受性の高さはX染色体に存在するため、男性の場合母方からしか受け取りようがありません。
そして、母親のX染色体の1つはその父親(祖父)から受け継いでいるため、母方の祖父がハゲていたら自分もハゲるという話につながったものと思われます。
でも実際は、5αリダクターゼの活性の高さを父親から受け継いでいる可能性もあるので、一概には言えないということになります。

ただ、兄弟でもハゲる人とそうでない人が居ることからも分かる通り、母親のどちらのX染色体を受け継いでいるかにもよって薄毛になりやすいかどうかは変わります。

遺伝的に自分はハゲになる可能性が高いからと言って、必ずハゲるとは限りません。

ここまでのまとめ
・薄毛の遺伝子は父方、母方両方から受け継ぐ可能性がある
・薄毛の遺伝子を引き継いだからと言って必ず薄毛になるわけではない

X染色体は母親からしか受け継がないから父親は関係ない?

ここはちょっと話が難しくなるので興味のない人は飛ばしてくださいね!

もし、見出しのような疑問をもったなら、きっとアナタはAGAについて色々調べているのでしょうね。

確かに、薄毛の遺伝子はX染色体に存在し、Y染色体には無いとされています。

なので、男性であるアナタは母親からしか薄毛の遺伝子を受け継が無いことになります。

X染色体の遺伝

引用:http://www.fchuoh.com/usefull/iden.html

ただ、これは性染色体に限った話。

一方で、常染色体に目を向けるとこちらにも薄毛の遺伝子が存在します。

ここで学生のときに見たハズの図をもう一度見てみましょう。

常染色体と性染色体

引用:https://hatchobori.jp/blog/5269

この常染色体にも薄毛の遺伝子があることが分かっています。

以下、2017年度のAGAガイドラインからの引用。

男性型脱毛症の発症には遺伝と男性ホルモンが関与するが,遺伝的背景としては X 染色体上に存在する男性ホルモンレセプター遺伝子の多型や常染色体の 17q21 や20p11 に疾患関連遺伝子の存在が知られている引用:https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/AGA_GL2017.pdf

この「17q21」とか「20p11」というのは常染色体の番号です。

ウィキペディアでもご覧の通り。

また、常染色体の3q26や20p11上にも疾患関連遺伝子の存在が知られているため、父方の脱毛が息子の脱毛に関連することも知られている。 引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%B7%E6%80%A7%E5%9E%8B%E8%84%B1%E6%AF%9B%E7%97%87#cite_note-naid130004708743-9

また、5αリダクターゼII型遺伝子は「2p23」に存在し、そこが欠乏するためにDHTの産生が阻害され男性化障害(外性器異常など)をきたすという病気も存在します。 参考:https://www.shouman.jp/disease/details/05_31_068/

薄毛界(?)では完全に悪者にされるDHTも「男性機能の成長」という観点では重要なんですね。

もちろん、薄毛に関係するすべての遺伝子が解明されたわけではありません。

ただ、この性染色体と常染色体の遺伝情報の組み合わせで薄毛になりやすいかどうかが決まる。

つまり、父親からも母親からも薄毛の遺伝子を受け継ぐ可能性があることになります。

結局、男性の薄毛は遺伝子によって全て決まってしまうのか?

ここまでの話でAGAには遺伝の要素が強く関わっていることがお分かりいただけたかと思います。 と、気になるのは、

結局、遺伝子で全て決まるの?

ということですよね?

実は、そういうわけでもなさそうです。

というのも、興味深い臨床実験結果があるから。

この実験は、一卵性双生児(遺伝子は全く同じ)11組(計22名)の毛髪を調べたものだそうで、実験の結果について次のように書かれています。(AGAヘアクリニックの引用です)

この実験による「全く同じ遺伝子を持つ一卵性双生児であっても毛量には差が出る」という結果から「男性型脱毛症の原因は遺伝子だけではなく、遺伝子にプラスして“何らかの要因”が関係している」ということが明確になりました。引用:https://agahairclinic.com/times/usuge/article_010303

この「何らかの要因」が何なのか?は解明されていません。

この辺が明らかになればハゲを未然に防ぐことも可能になるのかもしれませんね。

私の生きている間に解明されれば良いですが・・・

生活習慣を改善すればハゲないのか?

暴飲暴食するハゲた男性

さて、男性薄毛の原因として遺伝以外に取り沙汰されるのは「生活習慣」。

先程の話の通り、AGAの発症には遺伝に加えて「何らかの要因」が関係するので一概に無関係とは言えません。

ただ、世間で良く聞く生活習慣絡みのAGA対策には疑問符が付きます。

  • 頭皮をマッサージして血行を良くすることでハゲない?
  • シャンプーで頭皮の状態を整えればハゲない?
  • 育毛剤を使えば薄毛が改善する?
  • ストレスを溜め込まないように気をつける?
  • 暴飲暴食を止めれば(以下略)

そんなものでAGAの進行が止まるなら苦労はありません。 (それが本当なら逆にありがたいかな?)

関連記事:

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男性ホルモンから作られるDHTが毛母細胞に働きかけ髪の毛の成長を抑制してしまう この完璧とも思えるAGAのシステム(?)がある限り、 私たちはDHTを抑制していかないといけないのです。 (ハゲを受け入れれば話は別ですよ?)

このDHTを抑制するのがフィナステリドであり、デュタステリドです。
関連記事:【その話って事実?】フィナステリドとデュタステリドの本当の違いは?

本当に生活習慣の改善はAGA対策にならないのか?

毛髪研究の第一人者である板見智(いたみさとし)という大阪大学大学院教授の見解を引用します。

Q毛穴に詰まった汚れを取るとハゲない?
A本来皮膚の汚れ程度で毛の成長は止まらないから、毛穴をきれいにしてもハゲるときはハゲる。
Q生活習慣を改善したらハゲない?
A統計上30年前の生活習慣や食事と今と比較してもハゲの数に変化は無いので、ハゲるときはハゲる。
Q海藻を食べると毛が生える?
A単なる色の連想ゲーム。海藻だけでは毛は生えない。
Q頭皮が硬かったり薄いとハゲるのでマッサージすると良い?
A50年前の迷信。男性型脱毛症では頭皮が柔らかく血流がよくてもハゲるときはハゲる。
Q炭酸で頭を洗うと毛が生える?
A生えない。気持ちがいいだけ。
Qノンシリコンシャンプーは頭皮に優しい?
A科学的に否定されているのでどちらでもよい。
Q頭が蒸れるとハゲる?
A関係ない。ハゲる人はハゲる。
Q体毛が薄いとハゲない?
A関係ない。ハゲる人はハゲる。
Q白髪の人はハゲない?
A関係ない。ハゲる人はハゲる。
引用:http://www.hageruya.com/archives/nhk.html

清々しいでしょ?(笑)

このハゲの割合に変化が無いという話は2017年度版のAGAガイドラインにも記載があります。

25 年前の本邦における男性型脱毛症の統計から,日本人男性の発症頻度は全年齢平均で約 30%と報告されている.この発症頻度は現在もほぼ同程度であり,20 代で約 10%,30 代で 20%,40 代で 30%,50代以降で 40 数%と年齢とともに高くなる 引用:https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/AGA_GL2017.pdf

そのくらい、25~30年の年月で生活習慣が変化しても薄毛の割合に変化がない、つまり関連性が見いだせないということです。

ただ、タバコについては脱毛を引き起こすといった研究結果もあったりします。

関連記事:【やっぱり本当だった】タバコは薄毛に関係する?根拠と対策は?

 

さいごに

男性薄毛の原因と正しい対策について、ガッ○ンしていただけましたでしょうか?(笑)

薄毛にまつわる業界はたくさんのお金が動くので、残念ながらお金儲けのためにやりたい放題な人たちが居ます。

  • 根拠のない話で不安を煽ったり
  • 商品を売るためにもっともらしく原因をつくってみたり
  • 副作用の怖さを強調して自分の売りたいものに誘導したり

どのサイトでも同じことが書いてるから信用できる、とは限りません。

自分の毛髪を守るためにも、正しい知識を身に着けましょう!

 

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