薬局で買える薬で薄毛対策できる?ほとんどの薬は効果なし?
最近髪の毛が薄くなってきたなぁ
ドラッグストアで買えるのでなんとかならないかなぁ
気持ちは分かるけど効果が期待できるやつは限られるみたいやで
この薄毛をなんとかしたい!
髪の毛を増やしたい!
そう考えたとき、真っ先に思いつく対策は育毛剤やドラッグストアで買える薬じゃないでしょうか??
お手軽ですからね。まずはここから様子を見ようって人も多いハズ。
でも、育毛剤にしても、ドラッグストアが取り扱っている医薬品や医薬部外品にしてもその数は膨大!
そもどれもが発毛効果や育毛効果を謳ってるものなので、素人目には「結局何が良いの?」ってなりますよね?
ここでは、日本皮膚科学会がガイドラインのなかで推奨する、発毛が期待できる成分が入っているもので、薬局(ドラッグストア)で購入できるものをピックアップしてみました。
意外(?)と選択肢は少ないので、迷わずに済むかも?
そもそもどんな成分が薄毛に有効なのか?
そんなわけで、まずは日本皮膚科学会が推奨する成分が何か?ですね。
これは『男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版』というガイドラインのなかに書いています。
引用:https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/AGA_GL2017.pdf
推奨度の説明は以下の通り。
A.行うよう強く勧める
B.行うよう勧める
C1.行ってもよい
C2.行わないほうがよい
D.行うべきではない
「C2」「D」評価のものは除き、このガイドラインに挙がっている成分は9つ。
フィナステリド
デュタステリド
ミノキシジル
アデノシン
カルプロニウム塩化物
t- フラバノン
サイトプリン
ペンタデカン
ケトコナゾール
これらの有効成分が入っている製品は実は結構少ないのです・・・・
AGA(男性型脱毛症)治療に推奨される有効成分は4種類しかない
有効成分が入っていて薬局でも買えるのはたった2種類
ここでは「薬局で買える」ものと書きましたが、まあamazonなどのネットで買った方が早いかもしれません(笑)
商品を置いてないところもあるでしょうからね。
上の表では5つ挙げましたが、そのうち「t- フラバノン」と「サイトプリン・ペンタデカン」はガイドライン評価で「C1」、つまり「行っても良い」程度の評価なんです。
これはAGA(男性型脱毛症)に対する効果のほどを実証した臨床試験の数によるのですが、C1と判定されたこれらの成分は効果があると断定するには心もとないってこと。
どうせ買うならA評価(行うよう強く勧める)やB評価(行うよう勧める)のものが欲しいですよね?
ということは、残りはこの2つ。
- ミノキシジル(A評価)
- アデノシン(男性にはB評価、女性にはC1評価)
そして、これらの成分が配合されている医薬品や医薬部外品はこちら。
- リアップシリーズ(ミノキシジル配合)
- アデノゲン(アデノシン配合)
順番に見ていきましょう!
リアップシリーズ(ミノキシジル配合)
薄毛に悩む人からして、この薬の名前を知らない人はいないかもしれませんね(笑)
そのくらい有名ドコロ、テレビでも結構CMしてました。
このリアップシリーズは、ガイドラインでもA判定のミノキシジルを外用する唯一の医薬品。
※ 個人輸入代行などの手段を使えば海外のものを安く手に入れることはできますが、ニセモノを掴まされる可能性もあるようで、ここでは除外しています。
このミノキシジルが何故発毛に貢献するのか?ですが、まずは下の図を見てみてください。
ミノキシジルは毛乳頭のなかにある毛母細胞に働きかけることで、細胞分裂を促す作用があります。
この細胞分裂を繰り返すことで毛髪は太く長く成長できるので、ミノキシジルは「発毛」効果があるってことですね。
このミノキシジルの外用は、さすがガイドラインA判定なだけあって有用性を示す根拠は多く、AGA(男性型脱毛症)に対しては14件の、FAGA(女性男性型脱毛症)に対しては10件のランダム化比較試験が行われています。
その結果から、AGAやFAGAに対しておすすめ!ってことですね。
ランダム化比較試験って?
研究対象となる人を無作為(ランダム)に複数の群に分けて、その試験的操作の影響・効果を測定する比較研究方法のこと。多くの手間(時間、人、費用)はかかるが、最も信頼性の高い方法とされます。
さて、そんなミノキシジルが配合されたリアップシリーズですが、ものによって配合される割合が違うんですね。
では、具体的にミノキシジルが何%配合されていれば良いのか?
ガイドラインでは次のように書いています。
ミノキシジル外用の発毛効果に関して,高い水準の根拠があるので,男性型脱毛症に 5%ミノキシジル,また女性型脱毛症に 1%ミノキシジルを外用するよう強く勧める
引用:https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/AGA_GL2017.pdf
つまり、男でリアップ使うならX5やな!
女性はミノキシジル1%が適正!
アデノゲン(アデノシン配合)
続いては資生堂から販売されているアデノゲン。
これは、ガイドライン2017でB判定のアデノシンが配合されてます。
名前がややこしいなぁ
このアデノシンは、2010年のガイドラインではC1判定だったんですけど、2017年度版でB判定に出世(?)した経緯があります。
その根拠は先でもあったランダム化比較試験結果が1件から3件に増え(AGAに対して)、その結果も良好だったことに寄るようです。
このアデノシンの作用は、毛母細胞の働きを促進する成長因子の生成を促すってもの。
毛母細胞で細胞分裂を促すから結果的に髪の毛が太く成長するっちゅうことやな。
じゃあ、ミノキシジルと同じような効果があるってこと?
と、思いたいのですが、思わぬ落とし穴もあるようです(涙)
問題は、資生堂が行った検証内容のなかにある一文。
拡大画像による計測では、毛髪本数はほとんど変化しなかったが、毛髪径60μm以上の太毛率が有意に増加した
引用:https://www.shiseidogroup.jp/rd/doctor/informationletter/backnumber/pdf/2004_002_02.pdf
え?髪の毛の本数はほとんど増えなかったってこと?
まあ、そういう解釈になるわな
ここでの説明では、髪の毛の太さはいくらかUPしたようですが、私達が一番重要って考えてる髪の毛の本数を増やす効果はそれ程見られなかったご様子(涙)
それに8,000円以上使うことを考えると・・・
まだリアップを試してみた方が良いのかもしれません。
薬局やネットで買うならミノキシジル配合のものに限る
一番薄毛に効果が期待できるのは・・・
じゃあ、リアップ買っとけばOKってこと?
まあ言うても塗り薬やからな
過信は禁物っちゅうことや
私は頭頂部ハゲになってから、一大決心で銀座総合美容クリニック(通称銀クリ)に通いました。
で、行っている治療内容というと、フィナステリドとミノキシジルの内服。
ん?ミノキシジルの内服ってガイドラインD判定じゃないの?
そうなんです。詳しい話はこちらを参照して欲しいのですが、決して手放しで喜んで選択できる治療法ではありません。
ただ、わずか4ヶ月程度でここまでの効果が出たことも確か。
ミノキシジルの外用(頭皮に直接塗る方法)は、真皮の下の毛母細胞のところまで成分を浸透させる必要があり、内服に比べると効果が出にくいとされます。(これは銀クリ医師に質問した回答から)
一方で、内服よりは副作用のリスクが少ないのも確か。
個人的には、より効果を求めるならミノキシジル内服一択なのですが、この場合は薬局じゃなくてクリニックですね。
そこまではちょっと・・・
そんなアナタはまずリアップを試してみると良いでしょう。
内服ほどの効果は得られないかもしれませんけどね。
発毛効果を求めるならフィナステリド+ミノキシジル内服
どうしても薬局で買えるもので探すならミノキシジル配合のもの