市販の育毛剤で薄毛対策?最低限チェックするのはココ!
- 薄毛が目立ってきた・・・
- 市販の育毛剤や薬でなんとかならないかぁ・・・
- 効果は欲しいけど、副作用はイヤだなぁ・・・
- できれば値段も安い方が・・・
そんなこと考えてませんか?
私は考えてました(笑)
でもね、私がいろいろ調べて思ったのはそんな都合の良いものは無いってこと(涙)
ここでは、薄毛対策として市販(通販含む)の医薬品や医薬部外品について最低限チェックして欲しい内容を書きました。
結果的にこのなかだとリアップX5プラスかメディカルミノキ5くらいしかオススメ出来ませんが・・・
市販薬を検討しているアナタ!是非参考にどうぞ。
薄毛対策なら医薬品?それとも医薬部外品?
まず、そもそも医薬品と医薬部外品の違いから。
花王のホームページでは以下のように表現されています。
「医薬品」とは、病気の「治療」を目的とした薬のことで、厚生労働省より配合されている有効成分の効果が認められたものです。
「医薬部外品」とは、厚生労働省が許可した効果・効能に有効な成分が、一定の濃度で配合されています。[治療]というよりは[防止・衛生]を目的に作られています。
引用:https://www.kao.com/jp/binkanhada/ingredient_01_01.html
私が一番印象的というか「分かりやすいなぁ」と思ったのは医薬部外品の「治療というよりは防止・衛生が目的」というフレーズ。
薄毛の話で考えると、「抜けたところから髪の毛を生やす」というよりは「今ある髪の毛を極力守る、抜け毛を減らす」って表現になるかと思うのです。
『最近抜け毛が気になるけど、まだまだ薄毛ってレベルじゃない』
こんな人にとっては、医薬部外品でも良いのかもしれませんね。
でも、私のように『いやいや、頭頂部ヤバイから髪の毛を生やしたいんだけど』って人にとっては、医薬品で積極的に治療をすべきじゃないでしょうか?
医薬部外品は有効成分を必ずチェック!
先で引用したように、医薬品にしても医薬部外品にしても厚生労働省から認められた効果・効能に有効な成分が一定量以上入っていることになります。
育毛剤の販売ページなんかを見ると、「有効成分」って書いたところがありますよね?
引用:https://www.kao.com/jp/success/scs_vitalcharge_00.html?_ga=2.255053902.731755851.1536406718-1323556435.1536406718
逆にこれも書いてない育毛剤は信用性が・・・って話です(汗)
アナタは
- 髪の毛を生やしたい!
- 髪の毛の太く・長く成長させたい!
- 抜け毛を減らしたい!
って考えてますよね?
有効成分がその育毛剤のキモなわけですから、そんなアナタは成分表示をしっかりチェックしましょう!
有効成分なんか別に関係ない!っていうなら販売元もそもそも医薬部外品の申請を出す必要も無いわけですからね。
国(厚生労働省)が認めた成分?
育毛剤の販売ページなんかを見ると、たまに「厚生労働省が認めた!」なんてフレーズを見かけるかもしれません。
でもこれ、良く良く考えると当たり前の話(笑)
上記の通り、厚生労働省の認可を得た成分が一定量以上入っているのが医薬品や医薬部外品なのですから。
そういうフレーズはそんなにアピールポイントにはならないってことですね。
では、実際に販売している育毛剤(発毛剤)の有効成分はどうなっているのか?
まずはドラッグストアでも売っている市販のものについて見ていきましょう!
市販の育毛剤5つを選抜!有効成分は?
ここでは、5つの製品を挙げました。
順番に有効成分を列挙していきますよ。
1.サクセスバイタルチャージ【医薬部外品、花王】
- t- フラバノン(育毛作用)
- ニコチン酸アミド(血管拡張作用)
- スエルチアマリンKI(血行促進作用)
- β-グリチルレチン酸(抗アレルギー作用、抗炎症作用)
2.NFカロヤンガッシュ【第3類医薬品、第一三共ヘルスケア】
- カルプロニウム塩化物(血管拡張、発毛促進)
- カシュウチンキ(皮膚の脂質量を下げる、抜け毛予防)
- チクセツニンジンチンキ(発毛促進)
- ヒノキチオール(殺菌作用)
- パントテニールエチルエーテル(抗炎症作用)
- l-メントール(清涼作用、爽快感)
3.ハツモールSP無香料【第2類医薬品、田村治照堂】
- カルプロニウム塩化物(血管拡張、発毛促進)
- ジフェンヒドラミン塩酸塩(抗炎症作用)
- サリチル酸(角質軟化作用)
- パントテニールエチルエーテル(ビタミンB群の1種)
- l-メントール(清涼作用、爽快感)
4.リアップx5プラス【第1類医薬品、大正製薬】
- ミノキシジル(血管拡張、発毛促進)
- ピリドキシン塩酸塩(皮膚の脂質量を下げる)
- トコフェロール酢酸エステル(血行促進作用、抗酸化作用)
- l-メントール(清涼作用、爽快感)
5.スカルプD メディカルミノキ5【第1類医薬品、アンファー株式会社】
- ミノキシジル(血管拡張、発毛促進)
6.アデノゲン【医薬部外品、資生堂】
- アデノシン(発毛促進)
こうして見ると炎症を抑えたり血管を広げたりって成分が結構多いんやな。
そうだね。でも、僕たちハゲに苦しむ者にとっては「発毛促進」とか「育毛作用」って言葉が魅力的だよね。
たくさんの成分が並んでますが、ハッキリ言って「抗炎症作用」とか「殺菌作用」って一番大事な成分じゃないですよね?
意外に思うかもしれませんが、「血管拡張作用」とか「血行促進作用」もAGA(男性型脱毛症)には関係ないとされています。
詳しくはこちらの記事の板見智医師の見解を読んでください。
・・・つまり、これだけズラーっと成分を書きましたが、大事だと思われる成分は以下の3~4つくらいのもの。
- t- フラバノン(育毛作用)
- カルプロニウム塩化物(血管拡張、発毛促進)
- ミノキシジル(血管拡張、発毛促進)
- アデノシン(発毛促進)
結局ハゲ克服に有効な成分は?
ここからは、日本皮膚科学会のガイドライン2017を参照します。
引用:https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/AGA_GL2017.pdf
ちなみに、推奨度の説明は以下の通り。
A.行うよう強く勧める
B.行うよう勧める
C1.行ってもよい
C2.行わないほうがよい
D.行うべきではない
このガイドラインに当てはめると・・・
- t- フラバノン → C1(行っても良い)
- カルプロニウム塩化物 → C1(行っても良い)
- ミノキシジル(血管拡張、発毛促進) → A(行うよう強く勧める)
- アデノシン(発毛促進) → B(行うよう勧める ※AGAのみ)
う~ん、やっぱりA評価やB評価が魅力的やな!
A評価のものがあるのに、わざわざそれより評価の低いものを選ぶ必要も無いように感じるよね。
結局、クリニックでも処方されるミノキシジルや2010年のガイドラインよりワンランクアップを果たしたアデノシンが信頼性高いのです。
つまり、製品でいうと
- リアップx5プラス
- スカルプD メディカルミノキ5
- アデノゲン
この辺り。
なかでも、効果を求めるならミノキシジル配合の上2つがおすすめです。
どちらもミノキシジルを直接頭皮につける外用なので、内服ほどの効果は得られないのですが・・・。
あくまで市販薬にこだわるならこの辺りが選択肢です。
市販薬ならミノキシジル配合のものに限る
通信販売の育毛剤、上位常連の有効成分は?
続いて通信販売の育毛剤を見ていきましょう!
有名どころを並べてみました。同じように有効成分を列挙していきますよ。
1.チャップアップ【医薬部外品、株式会社ソーシャルテック】
- センブリエキス(血行促進作用)
- グリチルリチン酸ジカリウム(抗アレルギー作用、抗炎症作用)
- ジフェンヒドラミンHCI(抗炎症作用)
2.イクオス【医薬部外品、株式会社キーリー】
- センブリエキス(血行促進作用)
- グリチルリチン酸2K(抗アレルギー作用、抗炎症作用)
- ジフェンヒドラミン塩酸塩(抗炎症作用)
3.プランテル【医薬部外品、株式会社ユーピーエス】
- センブリエキス(血行促進作用)
- グリチルリチン酸ジカリウム(抗アレルギー作用、抗炎症作用)
- ジフェンヒドラミン塩酸塩(抗炎症作用)
4.薬用ポリピュアEX【医薬部外品、シーエスシー株式会社】
- センブリエキス(血行促進作用)
- グリチルリチン酸ジカリウム(抗アレルギー作用、抗炎症作用)
- パントテニルエチルエーテル(ビタミンB群の1種)
- ニンジン抽出液(血行促進作用、保湿作用)
5.ブブカゼロ【医薬部外品、株式会社T.Sコーポレーション】
- センブリエキス(血行促進作用)
- グリチルリチン酸ジカリウム(抗アレルギー作用、抗炎症作用)
- 酢酸DL-α-トコフェロール(血行促進作用、抗酸化作用)
こうして見ると有効成分ほとんど一緒やないか。
有効成分以外で特色を出すところもあるんだろうけどね。医薬部外品なんだからやっぱり有効成分で勝負して欲しいところだよね。
市販薬のところで説明したように、血行促進作用で薄毛克服の効果は期待できません。
抗炎症作用や抗アレルギー作用にハゲ改善の効果が期待できないのは何となく分かりますよね?(脂漏性皮膚炎は別ですよ?その場合でもケトコナゾールを使った方が良さそうですが)
痒みやフケを抑えるくらいで髪の毛が生えてきたらどれだけ嬉しいことか(笑)
・・・つまり・・・
ハゲを改善させる成分が入ってねえ
残念ながらそんなお話に・・・。
強いて言うなら「センブリエキス」と「ニンジン抽出液」には育毛作用に関する試験・文献がありました。
22%センブリエキス配合溶剤の4ヶ月間塗布ではやや増毛傾向があるものの有意差が認められるほどではなく、一般的な育毛剤またはヘアケア製品では配合量がさらに低いので、センブリエキス単体では統計的に有意と認められるほどの育毛効果は得られず、かなり穏やかな育毛作用であると考えられます。
2013年に一丸ファルコスによって報告されたオタネニンジン根エキスの新たな有効性によると、血行促進だけでなく、薄毛の原因のひとつである酸化ストレス誘導によるアポトーシス誘導にともなうヘアサイクルの短縮化で生じる毛包のミニチュア化に対して、アポトーシス抑制作用が明らかにされており(文献6:2013)、薄毛改善効果が示唆されています。
センブリエキスの方は、ハッキリと「かなり穏やかな」育毛効果くらいしか期待できないと書いてますね(汗)22%配合してても、です。
そもそも、育毛剤にどれだけのセンブリエキスが配合されているかも分かりませんしね。
ニンジンエキス(抽出液)の方は、「薄毛改善効果が示唆される」とちょっと踏み込んだ表現に。
でもこれ、アポトーシス(管理された細胞の死)に対するもので、AGAの直接の原因となる5αリダクターゼの分泌やそこから産生されるDHT(ジヒドロテストステロン)にはアプローチしないんですよね。
それだったら、はじめからそこにアプローチするフィナステリドやデュタステリドの方がよっぽと効果的だと思うんです。ガイドラインでも評価高いですし。
通信販売の育毛剤、ハゲ克服に有効な成分は?
結局のところ、通信販売の育毛剤に私達ハゲを改善させてくれるような期待がもてる成分は見当たらないってことになってしまいます。
これらの育毛剤を使うのなら、素直にミノキシジル5%配合の市販薬を使うことをおすすめしますよ!
通信販売の育毛剤にはAGA改善に期待の持てる成分は見当たらない
さいごに
ハゲてきたけどクリニックは敷居が高い。
手軽に買える育毛剤でなんとかしたい。
そう考えたい気持ちはよ~く分かります!が、AGAはそんなに甘いもんじゃありません(体験談)
というか、ミノキシジルとフィナステリド(またはデュタステリド)にしか活路を見いだせないのが現状です。
良く育毛剤は「副作用が無い」のがウリになってますが、副作用が全くないのに効果があるってそんな都合の良いものがあるワケ無いですよね・・・。
それだったら、AGA専門クリニックって軒並み潰れてると思うんです(笑)
上手い話にはご注意を。